事業承継がからむ遺産相続は慎重な対策が必要になる

事業承継がからむ遺産相続とは何か?

遺産相続は、残された相続人の人数や構成はもちろん、残された財産の種類によっていろいろなバリエーションが生じる可能性があります。その中でも、事業承継がからむ遺産相続は、ある程度しっかりした対策をとっておく方がいいでしょう。事業承継が絡む遺産相続とは、具体的にいうと、死亡したオーナーが持っていた株を後継者が相続で引き継ぐことを指します。ここでトラブルが発生すると、遺産相続だけでなく、その会社の経営にも影響がでる可能性があるでしょう。

事業承継がからむ場合とそれ以外の場合の共通対策

事業承継がからむかからまないかに関わらず、遺産相続対策の定番は遺言書の作成です。故人の最後の意思表示として尊重されることになっているため、事業承継がからむ相続対策としても当然有効です。後継者を生前に指名していた場合はあまり問題が起きないかもしれませんが、特に、生前に明らかにしていない場合は、遺言書で株式の相続人を書くだけでなく、付言事項等を利用して、後継者を決めた理由なども記入しておくと、実際に相続が発生した時に納得が得られやすくなるでしょう。

事業承継がある遺産相続特有の対策とは?

事業承継がある場合は、オーナー株式が次世代に移転することになりますが、子供が複数いて、そのうちの一人を後継者とする場合は、株式をその後継者に相続させるのが一般的です。通常の相続であれば、法的相続分を意識して平等になることを考えるケースも多いですが、事業承継の場合は株式の持分が分散してしまうと経営の意思決定がしにくくなるという性質があるため特定の相続人に財産が集中する可能性があります。そのため、後継者以外の息子には、生命保険金が入るようにする等の配慮も必要かもしれません。

もしも遺産相続する財産が借金の方が多かった場合、家庭裁判所にて相続放棄の手続きを行うことにより、借金を相続することを免れます。ただし放棄できる期間は3カ月と決まっているので、早めに放棄を行いましょう。